こんにちは。
今回はワルツと同じ3拍子の舞曲、
メヌエットについてです。
私がレッスンで使っている
『新しいヴァイオリンの教本』では、
2巻からメヌエットが出てきます。
メヌエットはヴァイオリンでも
演奏される機会の多い舞曲です。
では、前回のワルツと何が違うのか
成り立ちや性格を見ていきましょう。
2、メヌエット(Menuett)
メヌエットはフランス発祥の舞曲です。
ルイ14世の時代、
17世紀後半から宮廷で大流行しました。
メヌエットの語源は
フランス語のmenuからきています。
menuとは『小さい』という意味です。
小さくステップを踏みながら踊るので
このように呼ばれるようになりました。
当時の衣装はカツラや装飾が
かなりのボリュームだったので、
それらを落とさないように
ドレスの裾を踏まないように
小さなステップで踊っていたようです。
ワルツは軽快な3拍子の舞曲ですが、
メヌエットはより優雅でゆったりとした
3拍子の舞曲です。
どちらも同じ3拍子の舞曲ですが、
発祥の地も、踊り方も、テンポも違います。
覚えておきましょう!
メヌエットは宮廷で踊られていたため
すぐに次の舞曲が踊れるように、
メヌエットの後に次のメヌエットを演奏し
また最初のメヌエットに戻る、
という形式を取っていました。
メヌエット1→メヌエット2→メヌエット1
という3部形式です。
メヌエットは宮廷の舞曲だけでなく
音楽として独立し、
器楽曲でも演奏されるようになります。
器楽曲ではメヌエット2ではなく、
中間部が《トリオ》になっている曲が
ありますね。
今ではトリオも全員で演奏していますが、
当時はメヌエット1はオーケストラ全員、
メヌエット2は
オーボエ2人、ファゴット1人の3人で
演奏していました。
そのため、中間部はトリオと呼ばれるように
なりました。
有名なメヌエットは
ベートーヴェンのト長調のメヌエット、
ボッケリーニのメヌエットです。
名前ではピンとこなくても、聴けば
『あ!知ってる!!』と思う曲ですよ。
また、モーツァルトの交響曲は
メヌエットがある曲が多いので、
興味のある方は是非聴いてみてください。
メヌエットは宮廷の舞曲です。
優雅な気持ちで演奏しましょう!
それでは、また🌸